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【ムダ金を払わない】融資支援サービスを選ぶときは要注意

事業者
自分で融資手続きを全部やるのは大変だから、融資支援サービスを利用して負担を少しでも減らそう。

本記事ではこのような事業者が注意すべきことが分かります。

本記事で分かること

  • 融資による資金調達支援の報酬には上限がある。
  • 何も知らずに融資支援業者にお願いすると、報酬を払いすぎることに。

現在は融資支援サービスが溢れている

インターネットで検索すると、

融資支援サービス事業者
日本政策金融公庫の融資支援やります!

というようなページをよく見かけませんか?

融資申込の手続きをすべて独力でやろうと思うと、正直に言ってかなりの時間を費やすことになります。特に融資の申込が初めてならばかなり大変だと思います…

そんな時間が掛かる書類作成や面談でのアドバイスを報酬を支払って受けられるものが融資支援サービスになります。

料金体系は「着手金+成功報酬(融資決定額の〇%)」「完全成功報酬型(融資決定額の〇%)」など、融資支援が成功したときだけ報酬が発生するようになっているものがほとんどです。

いろんな融資支援サービスのページを見ると、最近は「完全成功報酬型」が主流で、成功報酬の相場は融資額の3~5%となっています。

融資支援の成功報酬には上限がある!?

相場が2~5%とお伝えしましたが、これには理由があります。実は融資支援サービスの成功報酬は法律で上限が定められています。

出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(通称「出資法」)の第四条を見てみると、

引用

(金銭貸借等の媒介手数料の制限)

第四条 金銭の貸借の媒介を行う者は、その媒介に係る貸借の金額の百分の五に相当する金額(当該貸借の期間が一年未満であるものについては、当該貸借の金額に、その期間の日数に応じ、年五パーセントの割合を乗じて計算した金額)を超える手数料の契約をし、又はこれを超える手数料を受領してはならない。

2 金銭の貸借の保証の媒介を行う者は、その媒介に係る保証の保証料(保証の対価として主たる債務者が保証人に支払う金銭をいう。以下同じ。)の金額の百分の五に相当する金額(当該保証の期間が一年未満であるものについては、当該保証料の金額に、その期間の日数に応じ、年五パーセントの割合を乗じて計算した金額)を超える手数料の契約をし、又はこれを超える手数料を受領してはならない。

3 金銭の貸借又はその保証の媒介を行う者がその媒介に関し受ける金銭は、礼金、調査料その他いかなる名義をもつてするかを問わず、手数料とみなして前二項の規定を適用する。

(引用元:e-Gov

と明記されています。簡潔にまとめると、

  • 融資支援の成功報酬の上限は融資決定額の5%
  • 着手金などの手数料も融資決定額の5%に含まれる。

となります。

融資決定額の10%や15%などの料金体系としている業者をときどき見かけますが、これは違法です。気を付けなければいけないのは「着手金5万円+融資決定額の5%の成功報酬」というような料金体系も違法となることです。

このように出資法に触れている融資支援サービス事業者は案外います。

融資支援サービスを利用する前に確認しよう

融資支援サービスへ支払う成功報酬には上限が設けられていることをお伝えしました。融資支援サービスを利用する場合は、融資支援サービス事業者のHPで料金体系を確認するようにしましょう。

本来よりも多い金額の報酬を支払うことはできるならば避けたいはずです。特に創業融資となれば貴重な資金をできるだけ事業の立上げに使いたいと思うのが自然ですよね。

このメディアは「できるだけ貴重な融資金を事業の継続や拡大に使いたい。」という事業者に向けて、ゼロから日本政策金融公庫の融資申込~獲得ができるようになる記事を発信しています。

実際に日本政策金融公庫で融資審査を行い“貸し手”を経験した立場からすれば、金融機関から調達した資金は事業の継続や拡大に100%使ってほしいと感じます。

日本政策金融公庫からの融資を進めていこうと考えているならば、まずは融資までの流れを理解することから始めましょう。

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  • この記事を書いた人

みつき / 元公庫職員VTuber

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