融資までの流れ

契約手続きの流れと注意点について【最短で着金させる】

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融資通過の連絡があってホッとした…あとは何をしなきゃいけないのだろう?

本記事ではこのような疑問を解決できます。

本記事で分かること

  • ここで気を抜いてしまうと実際の融資までに時間が掛かってしまう。
  • 融資金の着金までの流れと注意したいことが理解できる。

融資可決おめでとうございます!ただ気を抜かずに!

無事に面談を終えると、1~2週間ほどで担当者から融資結果の連絡があります。

融資通過の連絡を受けた事業者のかた、まずはおめでとうございます!

融資通過したのは自身の事業をしっかりと担当者目線で書類に落とし込み、事業内容と共に熱意を伝えられたからです。
これからは日本政策金融公庫から借入した資金を事業の維持や拡大にフル活用してほしいと思います。

融資審査での一番の難所である『面談』については以下の記事で詳しく記載しています。

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審査面談での注意点を把握しよう【注意点多数】

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しかし、融資通過の連絡を受けて気が緩みすぎてしまうと、融資金の着金がどんどん後ろ倒しとなってしまいます。

融資が通過しても手元に資金がなければ意味がありません。

日本政策金融公庫からの融資が人生で初めての金融機関からの融資という方はかなり多いですが、融資金が着金するまでが資金調達です。

これからご紹介する契約手続きの流れや注意点を把握して、スムーズに着金まで進めるようにしておきましょう。

契約手続きの流れ


  • step.1

    担当者から融資通過の連絡


  • step.2

    契約書類が郵送で届く


  • step.3

    契約書に署名・捺印、必要書類を準備して返送する


  • step.4

    内容に不備がなければ、3営業日後に指定口座に着金


担当者から融資通過の連絡

融資面談後およそ1~2週間ほどで、担当者から融資結果の連絡があります。
これは連絡があれば必ず融資通過というわけではなく、残念ながら融資をお断りするときも電話にて連絡するようにしていますので勘違いしてしまわないようにご注意ください。

無事に「融資が決定しました。」の連絡をもらったあと、簡単にですがその後の契約手続きについて説明があります。

だいたいですが次のことを案内にされます。(※異なる場合もありますのでご了承ください。)

ポイント

  • これから契約書類一式を郵送すること。
  • 郵送する書類の内容について。
  • 契約書には署名・捺印する箇所が複数あるので漏れないようにしてほしいこと。
  • 必要な印鑑証明書の枚数や収入印紙の金額。

だいたいこのような内容になると思います。

郵送される書類のなかに契約手続きの案内も同封されています。
書類が到着してから中身を確認して準備を進めても良いのですが、スムーズに準備するためにも電話で説明されたことをメモして、すぐに準備に取り掛かれるようにしておきましょう。

契約書類が郵送で届く

契約書類一式は担当者から電話の連絡あってから2~3日ほどで届きます。

書類の中身

  • 契約手続きのご案内
  • 借用証書
  • 預金口座振替利用届

このような書類が入っているはずです。

このほかには事業者ごとによって異なりますが、

事業者ごとに異なるもの

  • (根)抵当権設定契約証書など(※担保を設定する場合)
  • 念書や同意書など(※融資条件によります)
  • 団体信用生命保険の申込書(※希望した場合)

が同封されています。

契約手続きの案内を見ながら届いた書類や準備しなければいけないものを確認しましょう。

書類を準備して返送する。

届いた書類の中身を確認して、契約に必要な書類を準備していきましょう。

借用証書は指定されたところに署名と捺印を行います。
借用証書には署名・捺印、収入印紙を貼る場所、割印をする場所、融資金の送金先の預金口座など案内がありますので、漏れがないよう手続きを行いましょう。

条件によって同封されている(根)抵当権設定契約証書、同意書や覚書などにも漏れずに署名・捺印をするようにしてください。

書類へのサイン以外に用意しなければいけないものは、

  1. 預金口座振替利用届
  2. 印鑑証明書
  3. 収入印紙
  4. 送金先の預金通帳のコピー

になります。

このほか、担保を設定される場合は権利証や運転免許証のコピーなどが必要になります。
詳細は日本政策金融公庫からの契約手続きの案内を確認してください。

預金口座振替利用届は今後の返済で引落となる口座を設定するために必要な書類です。
必要事項を記入した後に口座振替を利用する銀行の支店へこの書類を提出しましょう。
提出する支店は預金口座を持っている支店ではなくても大丈夫で、どの支店でも対応してくれます。
書類は複写になっていて、2枚に印鑑を押されて1枚は銀行がもらい、もう1枚を返してもらえます。
これを借用証書と一緒に公庫へ提出することになります。

必要な印鑑証明書の枚数や借用証書に貼る収入印紙の金額は、担当者からの電話で伝えられますし、その後郵送される書類のなかにも案内がありますので、案内に従って準備を進めましょう。

送金先の預金通帳のコピーは日本政策金融公庫が正しい送金先かを確認するために必要となります。
預金通帳のコピーは見開き1ページ目をコピーするようにしてください。準備して借用証書と一緒に返送しましょう。

不備がなければ着金

返信用封筒でこれらの書類を提出し、不備がなければ不備がないことを確認した日からおよそ3営業日後を目安に、送金先に指定した銀行口座に着金します。

送金額は融資額から振込手数料を引いた金額となりますので、入金された金額は半端な数字となりますのでお気を付けください。

また着金するのはだいたいお昼ごろになりますので、残高を確認する際はご参考にしてみてください。

注意点

契約手続きの流れをご紹介しまして、後半は手続きを進めるうえでの注意点についてご紹介していきます。

印鑑証明書は3ヶ月以内のもの

印鑑証明書は発行から3ヶ月以内のものでないといけませんので、予め準備するにしても3ヶ月以上前のものにならないように注意しましょう。

収入印紙は融資額によって必要な金額が異なる

収入印紙は融資額によって購入する金額が変わりますので、契約書類が届いてから準備するのが無難です。

借用証書に貼る収入印紙は国民生活事業の平均融資額700万円だと、1万円の収入印紙が必要になります。

収入印紙は必ず郵便局で購入する

収入印紙はコンビニでも購入することができますが、コンビニでは200円など少額しか取り扱っていない場合が多いです。
高額のものは郵便局で購入できますので、郵便局で準備するようにしましょう。

また、“収入印紙”ではなく“収入証紙”を貼られる事業者もときどきいらっしゃいます。
全く別のものになりますので、郵便局で収入印紙を購入するように注意しましょう。

借用証書の署名に要注意

借用証書の署名ですが、法人の場合は『○○株式会社 代表取締役 みつき』というように、肩書や代表者名も必要になります。

この肩書が抜けているケースがけっこうあり、不備として一度返送されてしまうのでよく注意しておきましょう。

『代表取締役』と書き足すためだけに余計な書類のやり取りが発生し、着金予定日が後ろにずれこんでしまいます。

法人名義の銀行口座がないなら早めに対応を

預金口座振替利用届で提出する返済の引落口座もですが、送金先に指定する預金口座も借主と同じ名義でないといけません。

つまり法人で融資を受けるならば法人名義の預金口座でないといけないことになるので、法人名義の預金口座をこの段階でまだ開設していない場合は口座開設をしてからでないと手続きに進めなくなります。

事前に口座を開設していない場合は、融資審査と並行して口座開設を進めることを忘れないようにしておきましょう。

返済実績を作ってより高額な融資へ繋げよう

契約手続きを行い、融資金の着金が確認できましたら資金調達は完了です。

慣れないことも多かったかと思いますが、次回の融資を申込む場合は負担はかなり軽くなるはずです。

追加融資を迅速にできるような状態を作っておくためにも、今回借入した融資の返済をきちんと行って返済実績を作るようにしましょう。
日本政策金融公庫も金融機関である以上、追加融資の際はこれまで融資したお金の返済ぶりをまず最初に確認します。
返済ぶりが良く直近の業績も良い場合はわざわざ支店で面談をすることなく、電話だけで融資審査を進めることができるようになりますので、うっかり返済用口座に入金をし忘れたということがないように管理しておきましょう。

借入した資金を最大限事業の維持や拡大に活用してください!

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  • この記事を書いた人

みつき / 元公庫職員VTuber

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