融資までの流れ

【事前準備が命】申込するまでの流れと気をつけたいこと

事業者
融資の申込をしようと思うけど、何から手を付ければ良いのか…

本記事ではこのような疑問を解決できます。

本記事で分かること

  • 融資申込すると決めてから、始めにすべきことが分かる。
  • 申込手続きのうえで注意しておきたいことが分かる。

まずは融資対象なのかをチェック

「日本政策金融公庫へ融資を申込しよう!」と決めたら、実際に申込をする前にいくつか確認しておくことがあります。

それは、

  • 日本政策金融公庫のどの事業に申込をすればよいのか?
  • そもそも日本政策金融公庫が融資してくれる業種なのか?

です。1つずつ解説していきます。

日本政策金融公庫の3事業のどこに申込できるのか?

まず理解しておきたいのは日本政策金融公庫には3つの事業があります。

ポイント

僕はこの中のうち“国民生活事業”で融資審査をしていましたので、このメディアでお伝えする内容は国民生活事業に関するものになります。

3つの事業があることが分かったところで、『国民生活事業と中小企業事業の違い』が一番分かりにくいのではないでしょうか?

これらの事業に明確な境界はないですが、

ポイント

  • 融資希望額が4,800万円を超えるならば中小企業事業、超えないならば国民生活事業
  • 年商が5億円を超えるならば中小企業事業、超えないならば国民生活事業

が目安になります。融資希望額1,000万円で中小企業事業へ申込したり、年商10億円で国民生活事業へ申込したりすると、融資は受け付けられませんと言われてしまいますのでご注意ください。

融資ができない業種がある

日本政策金融公庫は様々な業種の中小企業や個人事業主への融資支援を行っています。しかしあらゆる業種を支援できるわけではなく、融資対象外の業種が存在します。

それがこちらです。

参考

  • 銀行業
  • 協同組織金融業
  • 貸金業、クレジットカード業等非預金信用機関
  • 補助的金融業等
  • 金融商品取引業、商品先物取引業
  • 保険業(保険媒介代理業、保険サービス業を含む)のうち生命保険業
  • 損害保険業、共済事業・少額短期保険業
  • そのほか洗濯・理容・美容・浴場業のうちソープランド業
  • 競輪、競馬等の競走場・競技団
  • パチンコホール
  • 場外馬券売場、場外車券売場
  • 取立業、集金業(公共料金又はこれに準ずるものにかかるものは除く。)
  • 社会保険事業団体
  • 福祉事務所
  • 更生保護事業
  • 郵便局(中分類)(その他の郵便局委託業を除く。)
  • 郵便業(中分類)(信書便事業を除く。)

これらに該当していなくても、以下に該当していれば融資の対象外となります。

参考

  • 奢侈遊興にわたるもので料金が大衆的でないもの
  • 公序良俗に反するなど社会的に批判を受けるおそれのあるもの
  • 一時的または投機的なもの
  • 単に社会福祉または慈善等を目的とするもの

これらの業種の場合は日本政策金融公庫から融資を受けることができません。ご注意ください。

あなたの事業が融資対象であることを確認して、次に読み進めていきましょう。

申込に必要書類を準備しよう

融資を申込できると分かれば、次は申込に必要な書類を準備していきましょう。

  • 個人事業主なのか法人なのか?
  • 初めての申込なのかすでに公庫から借入があるのか?

準備しなければいけない書類は変わってきます。

以下の表を参考にしてみてください。

:初めての申込、:すでに借入がある場合の申込)

法人 個人事業主
借入申込書          
創業計画書        
企業概要書          
法人の登記簿謄本    
決算書一式(2期分)     
試算表(※決算後6ヶ月経過なら)     
確定申告書(2期分)     
関連企業の確定申告及び決算書          
見積書(設備資金を希望の場合)          
納税(法人税・事業税・消費税)が分かるもの          
事業にかかる許認可証など    〇    〇

申込書類のなかで最も重要な書類は「創業計画書」と「企業概要書」です。

国民生活事業は対象企業数が多いことから効率よく申込案件を処理する必要があります。

効率を高めるために担当者は面談前に提出された書類に目を通して、自身で仮説を立てたうえであなたとの面談に臨んでいます。

担当者は面談前にある程度の方針を固めており、方針を大まかにでも固める決め手となるのは提出された書類なのです。

提出書類の良し悪しが融資通過の可能性に関係してくると言えます。

創業計画書と企業概要書に加えて、融資を申し込むなら必ず必要になる借入申込書の書き方や注意点もご紹介しています。

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日本政策金融公庫の借入申込書の書き方【意外と大事】

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申込方法は2つ

必要な書類を揃えることができましたら、その書類を日本政策金融公庫へ提出しましょう。

提出方法は、

  • 直接支店へ持ち込む
  • 郵送

の2つの方法があります。

ごくたまに、

事業者
直接支店と郵送だと、どちらのほうが手続きは早くなりますか?

と質問をもらいます。

郵送は支店に届くまでに1~2日かかるので、この分だけ郵送のほうが手続きに時間がかかります。

ただ書類が支店に届いた時点からだと、直接支店と郵送では手続きの速さに違いはありません。

  • 書類に不備があるか心配ならば直接支店へ持ち込む
  • 支店へ行く時間がないならば郵送で書類を提出する

ご自身の状況に当てはめて、より良い方法を選ぶようにしましょう。

申込書類を提出したら連絡を待とう

申込書類に不備がなければ、日本政策金融公庫にて申込の受付処理が行われます。

受付後には審査担当者が決定して面談の日程調整のため電話が掛かってきますので、都合の良い日程で面談日時を決めましょう。

繁忙期などは申込書類を提出してから担当者から連絡があるまで少し時間が掛かる場合もあります。日本政策金融公庫は申込順に案件を処理しているので、せめて申込書類を提出してから1週間ほどは待つようにしましょう。

ここまで読み進めてこられたら、ひとまず支店からの連絡を待つことになります。

担当者との面談日程が決まったら、次は面談に臨むための準備を進めていきましょう。

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  • この記事を書いた人

みつき / 元公庫職員VTuber

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