創業融資 審査落ちの共通点

創業融資の準備は「創業を決意したとき」から始まっています。

事業者
日本政策金融公庫の創業融資を受けよう!まずは申込書類の準備から…

よくあることではありますが、この考えは実は危険なのです…!

本記事で分かること

  • 創業融資の準備は「創業を決意した」ときから始まっている!
  • 最低限準備したい3つのポイント。

創業融資準備=まず申込書類の作成?

創業すると決めたら、まずは「資金をどうやって工面するのか?」を考えると思います。

全て自己資金で賄うことができれば、ここであれこれ考えることなくすぐに行動に移すことになりますが、ほとんどの場合金融機関からの借入をすることになるのではないでしょうか。

別の動画で「創業時の資金調達は日本政策金融公庫がベスト!」というお話をしていますが、まずは日本政策金融公庫から創業融資を受けようと決めたとしましょう。

この場合、あなたならまずは何から始めますか?

相手を知るためにも必要書類や融資までの流れなどを把握し、申込書類を作成するところから始めるのではないでしょうか。

これ、実はとても危険です。

どういうことかと言いますと、これだと融資を受けるための準備を十分にすることができず、結果的に創業融資の通過率を上げることができなくなるのです。

日本政策金融公庫の創業融資は事前準備が非常に重要で、正直に言ってしまうと事前準備の良し悪しで創業融資の結果が決まると言ってもいいです。

創業融資を受けたい時期(=創業時期)の半年、できれば1年くらい前から準備をすることで融資通過率を最大限引き上げることが可能となるのです。

これが創業融資の通過率を最大限まで引き上げるコツになります。
創業融資を受けたい時期から逆算して創業融資の準備を始めるのが理想になります。

なぜこんなにも前からでないといけないのかは、この後にご紹介する最低限準備したい3つのポイントに関係してきます。

最低限準備したい3つのポイント

ここからは半年、1年くらい前から最低限準備しておきたい3つのポイントについてご紹介していきます。

なぜこんなにも前から準備しないといけないかというと、シンプルにこれからご紹介するポイント3つをクリアするためにそれだけ時間が掛かるからです。

経験

このポイントはさすがにある程度意識されている創業予定者は多いですが、ごくたまにこれまで経験してきた業界と全く関係ない業界での創業を考えている方がいらっしゃいます。

みつき個人としては、強い想いがあるはずですので応援したいのですが、融資をする金融機関の立場ではそのように考えるわけにはいきません。

創業時に役立つ経験、例えば業界知識やノウハウ、人脈などは短期間では習得できないはずです。
例えば飲食店の創業であれば、店舗運営の経験をさらに積むことでプラスに評価されるので、独立予定の1年ほど前から考えていれば店舗運営までは経験を積んでおこうと選択することができます。
一方で全く経験がない場合は半年や1年などでは到底準備しきれません。

創業融資の審査をしていた一担当者としての感覚では5年は欲しいなと感じます。

自己資金

これはアップしている他の動画でもお話していますが、経験を積みながらコツコツ銀行口座に貯金してきた自己資金が理想形です。

有価証券などの金融資産を現金化したということであれば、担当者はそこまで不信感を抱きませんが、例えば面談日の1週間前に500万円が入金されていると見せ金と疑われてネガティブ材料と捉えられる可能性が高いです。

「本当にちゃんと自分で貯めたお金です!」と説明されても、初対面の方のお話を担当者は正直信じきれません。

信用しても大丈夫か分からないという状態でも担当者に納得してもらうためには、銀行口座にコツコツ貯金してきた形跡をしっかり作るためにある程度の時間が必要になるのです。

個人信用情報

個人信用情報というのは各種ローンの契約状況やその支払い振りの履歴のことで、日本政策金融公庫に融資を申込すると担当者にこの情報を照会されることになります。

ここで例えばクレジットカードの支払いが遅れている、まだ支払っていない状態などの情報が記載されていると、支払いにルーズな人物だと判断され、ネガティブ材料として扱われます。

融資申込の直近でこのような材料が出てしまうと融資には不利に働いてしまうので、できれば直近の1年間は滞りなく支払いは行われているようにして過去の支払いの延滞によるネガティブ効果を薄めるようにしておきましょう。

個人信用情報はいつでもご自身で照会することができますので、まずはCICのホームページから確認して懸念点があるようであれば支払いに対する気持ちを改めて対応するようにしましょう。

創業融資を確実に受けたいなら事前準備がすべて!

3つのポイントをご紹介しましたが、どれも準備に時間が掛かるものだということが分かったかなと思います。

日本政策金融公庫の融資審査は民間金融機関と比べると、良く言えば許容範囲が広い、悪く言えば甘いです。

そうは言っても融資を断れるケースも十分ありますので、軽視することなくきっちり準備をして申込むようにしましょう。

融資までの流れを理解したい方はこちらが参考になるかと思います。

  • この記事を書いた人

みつき / 元公庫職員VTuber

中小企業や個人事業主向けに公庫融資のエッセンスを発信しています。

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