創業融資

創業融資を受けるタイミングは創業前がベスト

創業融資のタイミングは?
事業者
創業融資を受けるのは創業の前後どちらが良い?

本記事ではこのような疑問を解決できます。

本記事で分かること

  • 創業融資を受けるなら創業前に受けるべし
  • 自己資金だけで事業を継続するのは危険(※業種によります)

創業前が融資を受けやすい理由

創業前の資金調達

もしかすると「創業前のほうが融資を受けにくいのでは…?」と感じていませんか?

その気持ちも分かりますが、実際は創業前のほうが融資を受けやすいケースが多いです。

ここでは創業の前後で融資の受けやすさに違いがあることについて触れながら、創業前のほうが融資を受けやすいことをご紹介していきます。

創業前後の融資審査の違い

創業前の融資審査

  • 過去の業績がないため、事業の状況を把握することができない。
  • これまでの経験や事業に投下する自己資金などで推測するしかない。

創業後の融資審査

  • 過去の業績から事業が軌道に乗る可能性をある程度推測することができる。
  • 短期間ながらも、経営者としての資質の有無を判断することができる。

簡単に創業前後の融資審査のポイントについて記載しました。

簡潔に言えば、創業前は審査するうえでの材料が少なく、創業後の融資では審査材料が創業前よりも多いという違いがあります。

直感では審査材料が多ければ多いほうが審査がしやすいので、創業後の融資の方が通過しやすいと感じるかもしれません。

 

実はそうではないのです!

 

創業直後の業績がボトルネックになりやすい

創業後の融資のほうが難しくなるのは、提示する直近の業績が大きなマイナス評価になりやすいからです。

直近の業績が好調であれば審査担当者は次のとおりに判断します。

審査担当者の心のなか

  • 経営者としての資質がある
  • 何よりも今後も利益を生み出して融資金の返済が見込める

しかし、創業直後はまだ事業が軌道に乗っていないことが多いため、業績が好調の場合とは真逆の評価になります。

審査担当者の心のなか

  • 業績が上向いておらず、経営者としての資質があると判断できない。
  • 利益が見込めず、融資金の返済が滞ってしまう。

これではどれほど事業に関する経験があったとしても、その結果が業績に現れていると審査担当者は判断するしかありません。

このため、創業後の融資は厳しくなることが多いのです。

逆に創業前の融資だと直近の業績が何もなく、上手くいくかどうかが誰にも分からないので、審査担当者も推測することしかできないのです。

推測するしかないため、創業融資の審査では提出する書類で融資の可否がほぼ決まります。

こちらもCHECK

『公庫融資で一番大事なものは面談』はウソです。

続きを見る

また、提出が必須である『創業計画書』だけでなく、『月別収支計画書』も提出すると融資の通過率アップが期待できます。

こちらもCHECK

月別収支計画書を作成しよう
【通過率アップ!?】創業融資の提出書類に『月別収支計画書』を追加すべし!

続きを見る

事業スタート直後から業績が好調に進むと確信しているならば止めませんが、ほとんどの創業は事業開始直後は赤字を経験することになりますので、創業前に融資を受けておくことをおすすめします。

みつき
『創業前なら融資できたのに…』というケースは非常に多いです。

注意

創業融資で融資通過のハードルが上がるのは、自己資金だけで事業をスタートし、事業が低迷し資金が底を尽きる前に公庫へ駆け込んでくるケースです。

これでは直近の業績を見ても、審査担当者は融資をする理由(=利益が生まれ融資金が完済されると判断できる根拠)を見つけることが難しく、資金調達はかなり厳しいです。
審査担当者から創業前に融資を検討しなかった理由を確認され、内容によっては計画性のない人物だと評価されてしまいます。

このようにならないためにも、あなたが創業を検討しているならば、創業融資を受けることを必ず検討しましょう。

創業前に融資を受けておくべき理由

創業融資を受けるべき理由

創業前の方が融資を受けやすい理由についてご紹介したところで、創業前に融資を受けておくべき理由についてご紹介していきます。

創業前の方が融資を受けやすい

これまで紹介したとおり、創業前のほうが融資を受けられる可能性が高いので融資を受けておくべきと言えます。

創業後の資金の減少は不安を感じる

事業者
借金は悪だから自己資金だけで事業をやる!

と考えている人は多いかと思います。

創業する業種にもよりますが、これまで蓄えてきた自己資金がとてつもないスピードでみるみる減っていきます。

事業開始時に発生する支出

  • 当初予定していた設備投資や事業継続に必要な経費
  • 想定外の出費
  • 黒字化するまでの赤字補填
  • 売上金の回収までに必要な運転資金

これらによって、あなたが想定したものよりも速いスピードで自己資金はなくなっていきます。

残高が減るにつれて資金が底を尽きてしまうかもしれないという不安は増幅していき、正しい決断が下しにくくなり事業が軌道に乗らない…と悪循環が生まれます。

口座にある残高は心の余裕に直結しますので、正しい決断を下せるようにするためにも創業前に融資を受けておくべきだと言えるのです。

まとめ:迷うなら創業前に融資を受けておくべし

創業前の融資は受けるべき

本記事のまとめ

  • 創業前後なら創業前に融資を受けておくべし
  • 自己資金で事業を始め、業績低迷で公庫へ駆け込むケースが一番融資が厳しい
  • 残高に資金があることで心の余裕が生まれる。残高がみるみる減っていくのは不安が増幅する

本記事では創業前後のどちらで融資を受けるべきかについてご紹介しました。

創業時の資金調達は民間金融機関からの借入、補助金や助成金、クラウドファンディングなど様々な方法があります。

あらゆる方法のなかでも公庫からの創業融資が一番ベストですので、まずは公庫から借りることを検討してほしいです。

本サイトでは創業融資の審査ポイントをご紹介しています。元公庫職員の目線で紹介していますので、必ずお役に立てると自負しています。

こちらもCHECK

創業計画書の書き方
創業計画書の書き方を元公庫職員が伝授!

続きを見る

こちらもCHECK

審査は通らない
日本政策金融公庫の創業融資に落ちる理由と対策【全部で13個】

続きを見る

  • この記事を書いた人

みつき / 元公庫職員VTuber

中小企業や個人事業主向けに公庫融資のエッセンスを発信しています。

-創業融資

© 2024 公庫融資のエッセンス Powered by AFFINGER5